素直に一度部屋に

早雪は言いながら2階へ向かう。ザンも2階へ向かい越南自由行、部屋に入って行った。
早雪も自室へ向かい、着替えてキッチンへ向かう。
小雨だったがすっかり全身冷えてしまい、着ていたものを早速洗濯機に入れてまわしておいた。
お疲れ様です」
ああ、おかえりなさい。今日はカレーライスにしてみました」
ふたを開けてみせながら貴彰が笑い、覗き込んだ早雪も微笑む。
あ、美味しそう!もうほとんど完成ですね」
ええ。」
じゃあ、サラダを担当します」
エプロンを着けながら言うと、貴彰はそっと早雪をキッチンから押し返した。
雨に打たれて冷えたでしょう…?シャワーでも浴びるか、温かいものでも飲んで休んでてください」
そうですか?…じゃ、ちょっと仕事してます。何か手伝いが必要なら声かけてくださいね」
早雪は素直に一度部屋に戻ると、ノートPCと手帳や仕事道具を持ってダイニングテーブルに座った。
ICレコーダーの美桜里の声を聞きながら、メモを取る。
目はなんとなくキッチンで忙しく動いている貴彰を追短線自由行 っていた。随分と手際がいい。
はい、どうぞ」
突然テーブルに温かいココアが置かれて、早雪は目を丸くして貴彰を見上げた。
イヤホンを外しながら見上げると、彼はにっこり笑う。
心身ともに疲れた時はココアです。あたたまりますよ?」
…ありがとう…ございます…」
マグカップを包み込むように持ち、早雪は一口飲んだ。
美味しい」
微笑む早雪を満足そうに見て貴彰はキッチンに戻って行く。
貴彰の言う通り、心身ともにあったまったようなホッとした気持ちになり早雪は原稿を書いていた。
タイピングの音と、貴彰がキッチンで立てる音だけが響き、静かだがどこか落ち着く時間が過ぎて行く。
お疲れ様!診療終了~!」
栄太が笑いながら入って来て、早雪と貴彰はお疲れ様でした」と声をかける。
ザンは部屋かい?」
だと思うけど…。あ、私洗濯してたんだった。」
早雪が立ち上がる。
そろそろサラダも出来ますから、ついでに声をかけてみてくださいね」
香港 倉儲わかりました」
返事をしながら私物をまとめると部屋に置き、ザンの部屋の扉をノックした。